ロボトミー 手術 と は。 脳を切る悪魔の手術ロボトミーとは?手術を受けた患者が復讐した事件も

精神外科

ロボトミー 手術 と は

ロボトミー手術 人間の脳は、前の部分に前頭葉、左右にそれぞれ側頭葉、上の部分が頭頂葉、後ろに後頭葉、後ろ下部に小脳がある。 側頭葉が色や形を判断し、記憶の処理を行う。 頭頂部は動きに対する情報や三次元的な空間認識を司る。 側頭葉は芸術的な、頭頂部はスポーツなどにおいてどちらもとても大切な部分だ。 逸れに対し、前頭葉は思考・判断・創造性・社会性などの人間らしい高度な知能・感情を司っている。 ロボトミー手術は、思考や記憶を司る前頭葉をいじくれば、重篤な精神病患者や認知症の患者の治療ができるのではないかと考えられたものであり、実際にその手術を考案した神経科医のは1949年にノーベル生理学・医学賞を受賞している。 その後、 1938年には日本でもロボトミー手術は行われている。 1930年代の時代背景 ロボトミー手術が行われた1930年~の時代は、日本では昭和のはじめ頃である。 町は長屋という隣同士の家がつながっているような建物に住んでいる人が多く、部屋数も今のようには多くはない。 電気やガス、水道がひかれるようになった頃である。 その時代、心理学ではがヒステリー患者の治療で精神分析を行っており、ピアジェは発達心理学についての研究を進めていた。 しかもそれは私宅監置として政府も容認しているものだった。 手首足首を縛り猿轡をかませることも病院で行われていた。 それ以外にも、外国では電気椅子に座らして電流を流すことで患者の動きを抑えることも治療として行われた。 1933年にマンフレート・ザーケルが提唱した インスリン・ショック療法はインスリンを皮下注射して強制的に低血糖を起こし、強制的に起こした意識低下のショック状態により精神病が治ると考えたもの。 また、カルジアゾールという一種の興奮剤を打ち込むことで痙攣発作をおこさせ、それによって精神病が治るのではないかという考えもあった。 魔女狩りの時に使われたような三角木馬などの拷問器具も用いられたという。 それらは、精神病患者を落ち着かせる目的で使用された。 驚くべきことに、これらの現代ではありえない治療方法が実際に多数行われ、死亡例も出ることで、だんだんと行われなくなったという歴史があるのだ。 ロボトミー手術の背景 精神病患者や痴呆症は、現在では正しい知識と理解が浸透しているが当時は「 急に発狂する」「 幻覚や幻聴など目に見えない、聞こえないものを実際にあるといい大騒ぎする」「 人格が変わったかのように怒り出し、また泣き出したりする」「 鏡に向かって話しかける」「 便や尿を食す」などの症状をだせば、イカレてしまった、狂ってしまったとされて避けられ隔離される存在にしかならなかった。 これは、誘拐を神隠し、伝染病を祟りとした背景と通ずるものがある。 そして脳の前頭葉部分は確かに思考や判断力を司る部分があり、意味のわからない言動をする者が静かになることは、治ったと表現され周囲は喜んだのだ。 イカレタ人間が手術の末死んだとしても、声をあげるものが少なかったこともある。 一応説明するが、認知症やアルツハイマーは脳が萎縮することにより記憶障害や味覚障害、排便障害などが起こるものであり、根治はできないが薬物により進行を遅らせることは可能だ。 幻覚や幻聴が起こる統合失調症も、脳の問題であり時間はかかるが薬物治療により社会復帰をしている者も多くいる。 てんかんも、祟りなどではなく脳の神経細胞に伝わる微弱の電気信号が、何らかの原因で一斉に発生し過剰に送られることで身体が強張り手足を突然震わせ意識を失うてんかん発作が起こるだけだ。 全て、脳の障害であり薬物治療で安全かつ確実にその症状を抑えることができる。 何より、得体の知れないモノではなく、人間としての安全と尊重がきちんと優先されている。 ロボトミー手術とその後(まとめ) ロボトミー手術は、脳の両側に穴をあけ前頭葉を切除する外科的手術であり、重篤で暴れまわる精神病患者や自殺の可能性のある患者に効果があったとされ、実験的に何度も繰り返された。 エガス・モニスはノーベル賞を受賞しているし、その弟子のウォルター・フリーマンは脳に穴を開ける代わりに眼窩を経由して脳に到達させるひとつの術式を開発した。 フリーマンは3500件以上の手術を行ったと言っている。 しかし、エガスは自分の手術を行ったその患者に銃撃されているし、現在でもロボトミー手術の当事者やその家族がエガスのノーベル賞取り消し運動を行っている。 日本では 桜庭章司がロボトミー手術を強制的に施術され、変わり果てた自分の人生を壊したその医師を殺そうとした結果、医師の妻と母親を殺害するという事件が起きた。 このような経緯もあり、人権運動が活発化したことや、1960年を過ぎると精神病患者には薬物治療が主流で行われるようになったこと、1975年に日本精神神経学会が否定したことなどから、衰退していき、現在ではロボトミー手術は行われていない。 しかし、薬物治療による効果が見えない患者などで生命の危険もある場合、脳に電気刺激を与える電気けいれん療法は現在でも行われおり、精神病やアルツハイマーが脳の病気である以上、これからも研究は続けられていくだろう。 動物愛護法の観点からラットなどによる動物実験に対しても禁止の声をあげる人がいる一方で、医療の発展のためには多少の犠牲は止むを得ないという考えも理解できる。 どちらが正しいかはわからないし、これからも議論は続くだろう。 ロボトミー手術は、決して歴史上忘れてはいけない、そして繰り返してはいけない出来事である。 関連記事:.

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【狂ってる】看護師アニキが教えてくれた「ロボトミー手術」が悪魔の所業過ぎる|うす毛のおっさんブログ

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、、 2016. 29 「その前年に人類のために最大の貢献をした人たちに、賞の形で分配されるものとする。 」 アルフレッド・バルンハート・ノーベルの遺言によって創設されたノーベル賞。 その一分野である医学・生理学賞の受賞を振り返ると、人類と病の闘いの歴史であることがわかります。 いまでは当然と思われている医学の常識が成立するまでに、研究者たちは多くの困難を乗り越えてきました。 その苦難の歴史、医学の発展の歴史を紹介します。 第5回は精神外科の代表としても有名な「ロボトミー手術」。 第二次世界大戦中から戦後にかけて爆発的に流行したこの手術は、日本でも行われました。 しかし、とある大きな副作用が発覚したことで一気に廃れてしまったのです。 瀉血に浣腸、水責め……精神病治療の歴史 いまでこそ精神疾患は投薬治療が主流となっていますが、薬が開発されたのは1950年代と、意外にも最近のこと。 薬のない時代、医師たちは精神疾患にどう対処していたかご存じですか? 古代から中世までは、精神疾患は体内に存在する何かしらの「悪い物質」が引き起こすと考えられていました。 それを排出する目的で、瀉血や浣腸などを施すことが多かったようです。 時代が進むと、水責めや旋回椅子といった治療法が考案されました。 これらはショック療法の一種で、患者を湖に突き落としたり、椅子に座らせ高速回転させたりすることで一時的に症状を抑えていたようです。 もちろん当時の医師は真剣そのものだったのでしょうが、今にして思えば一種の拷問のようにも感じられますね……。 近代からは科学技術の発達とともに、精神疾患の治療法も変化します。 ただし、それらが必ずしも効果的というわけではありませんでした。 例えば、高熱療法として有名な「マラリア発熱療法」。 これは患者をわざと病気に感染させ、高熱で精神症状を治すというものです。 梅毒性精神疾患への処置として有名でしたが、現在では根拠に乏しいとされています。 同様に、一時的に流行したものの現在では全く行われていない治療法があります。 それが「ロボトミー手術」です。 ロボトミー(lobotomy)とは、臓器を構成する単位である葉(lobe)を切除(tomy)することを意味する術語。 具体的には、眼窩(まぶたの下の空洞)から棒を差し込み、脳から前頭葉を切り離します。 かんしゃくやヒステリーを抑える効果があり、主に統合失調症やうつ病の患者に対して行われました。 ロボトミー手術が流行した2つの理由 なぜロボトミー手術がアメリカで流行したのか? その理由は2つあります。 1つは、手術の効果が目に見えてはっきりと現れたからです。 ロボトミー手術の創始者は、ポルトガルの医師エガス・モニス。 精神障害の原因を「前頭葉のシナプスの不具合」と考えた彼は、前頭葉と視床を切り離すことで症状を抑えようとしました。 そして1936年に手術を行い、精神症状がぴったりと治まることを証明したのです。 この技術はアメリカの医師によって改良され、「ロボトミー手術」として広く知れ渡りました。 もう1つは、アメリカの精神病患者の爆発的な増加が関係しています。 1945年に第二次世界大戦が終わると、心的外傷を負った兵士が何千人も帰国しました。 その治療法として、ロボトミー手術が選ばれたのです。 ロボトミー手術は眼窩に器具を差し込むだけで施術でき、長期入院も必要ありません。 その手軽さと確かな効果から絶大な支持を得て、手術を受けた患者の数は2千人を超えるといわれています。 ロボトミー手術の創始者、モニスの栄光 1949年、ロボトミー手術の創始者であるモニスはノーベル賞を受賞します。 彼はたいへん博識多才な人物で、スペイン大使や国会議員を歴任しています。 医師としても優秀で、特に神経外科の分野でその才能を発揮しました。 過去には1925年には脳血管造影法を考案してノーベル賞候補になったこともありますが、落選しています。 そんな経歴を持つモニスですから、受賞の喜びは相当のものだったといえるでしょう。 しかし、その栄光も長くは続きません。 ロボトミー手術に対する批判が増えてきたのです。 実は、ロボトミー手術には重大な副作用がありました。 それは、患者から「感情」を密かに奪ってしまうという恐ろしいもの。 人間の感情や意志を司る前頭葉を切り離すことで、患者は心を失い、まるでロボットのようになってしまうのです。 その危険性が認識されはじめた頃、ちょうど抗精神病薬が開発されました。 大量生産が可能で手軽に投与でき、副作用も比較的少ないことから一気に普及。 あっという間に精神病治療の主流となり、ロボトミー手術とその地位を取って代わりました。 現代では、もはや「精神外科」という医療分野も忘れ去られつつあります。 まとめ 人々から感情と、生きる楽しみを奪ったロボトミー手術。 それが医学の歴史に残した爪痕はあまりに大きいものでした。 ノーベル賞については、いまも被害者やその家族が取り消しを求めているそうです。 ちなみに、モニスは晩年、自らの患者に銃撃され下半身不随となっています。 脳血管造影法というノーベル賞級の偉業を達成していながら、ロボトミー手術ばかり取り上げられることで批判の的とされたモニス。 その数奇な人生は、ノーベル賞の裏話としてひっそりと語り継がれていくことでしょう。 (文・エピロギ編集部).

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ロボトミー|精神医学界のタブー!!脳の一部を切除する手術とは

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ロボトミー手術 人間の脳は、前の部分に前頭葉、左右にそれぞれ側頭葉、上の部分が頭頂葉、後ろに後頭葉、後ろ下部に小脳がある。 側頭葉が色や形を判断し、記憶の処理を行う。 頭頂部は動きに対する情報や三次元的な空間認識を司る。 側頭葉は芸術的な、頭頂部はスポーツなどにおいてどちらもとても大切な部分だ。 逸れに対し、前頭葉は思考・判断・創造性・社会性などの人間らしい高度な知能・感情を司っている。 ロボトミー手術は、思考や記憶を司る前頭葉をいじくれば、重篤な精神病患者や認知症の患者の治療ができるのではないかと考えられたものであり、実際にその手術を考案した神経科医のは1949年にノーベル生理学・医学賞を受賞している。 その後、 1938年には日本でもロボトミー手術は行われている。 1930年代の時代背景 ロボトミー手術が行われた1930年~の時代は、日本では昭和のはじめ頃である。 町は長屋という隣同士の家がつながっているような建物に住んでいる人が多く、部屋数も今のようには多くはない。 電気やガス、水道がひかれるようになった頃である。 その時代、心理学ではがヒステリー患者の治療で精神分析を行っており、ピアジェは発達心理学についての研究を進めていた。 しかもそれは私宅監置として政府も容認しているものだった。 手首足首を縛り猿轡をかませることも病院で行われていた。 それ以外にも、外国では電気椅子に座らして電流を流すことで患者の動きを抑えることも治療として行われた。 1933年にマンフレート・ザーケルが提唱した インスリン・ショック療法はインスリンを皮下注射して強制的に低血糖を起こし、強制的に起こした意識低下のショック状態により精神病が治ると考えたもの。 また、カルジアゾールという一種の興奮剤を打ち込むことで痙攣発作をおこさせ、それによって精神病が治るのではないかという考えもあった。 魔女狩りの時に使われたような三角木馬などの拷問器具も用いられたという。 それらは、精神病患者を落ち着かせる目的で使用された。 驚くべきことに、これらの現代ではありえない治療方法が実際に多数行われ、死亡例も出ることで、だんだんと行われなくなったという歴史があるのだ。 ロボトミー手術の背景 精神病患者や痴呆症は、現在では正しい知識と理解が浸透しているが当時は「 急に発狂する」「 幻覚や幻聴など目に見えない、聞こえないものを実際にあるといい大騒ぎする」「 人格が変わったかのように怒り出し、また泣き出したりする」「 鏡に向かって話しかける」「 便や尿を食す」などの症状をだせば、イカレてしまった、狂ってしまったとされて避けられ隔離される存在にしかならなかった。 これは、誘拐を神隠し、伝染病を祟りとした背景と通ずるものがある。 そして脳の前頭葉部分は確かに思考や判断力を司る部分があり、意味のわからない言動をする者が静かになることは、治ったと表現され周囲は喜んだのだ。 イカレタ人間が手術の末死んだとしても、声をあげるものが少なかったこともある。 一応説明するが、認知症やアルツハイマーは脳が萎縮することにより記憶障害や味覚障害、排便障害などが起こるものであり、根治はできないが薬物により進行を遅らせることは可能だ。 幻覚や幻聴が起こる統合失調症も、脳の問題であり時間はかかるが薬物治療により社会復帰をしている者も多くいる。 てんかんも、祟りなどではなく脳の神経細胞に伝わる微弱の電気信号が、何らかの原因で一斉に発生し過剰に送られることで身体が強張り手足を突然震わせ意識を失うてんかん発作が起こるだけだ。 全て、脳の障害であり薬物治療で安全かつ確実にその症状を抑えることができる。 何より、得体の知れないモノではなく、人間としての安全と尊重がきちんと優先されている。 ロボトミー手術とその後(まとめ) ロボトミー手術は、脳の両側に穴をあけ前頭葉を切除する外科的手術であり、重篤で暴れまわる精神病患者や自殺の可能性のある患者に効果があったとされ、実験的に何度も繰り返された。 エガス・モニスはノーベル賞を受賞しているし、その弟子のウォルター・フリーマンは脳に穴を開ける代わりに眼窩を経由して脳に到達させるひとつの術式を開発した。 フリーマンは3500件以上の手術を行ったと言っている。 しかし、エガスは自分の手術を行ったその患者に銃撃されているし、現在でもロボトミー手術の当事者やその家族がエガスのノーベル賞取り消し運動を行っている。 日本では 桜庭章司がロボトミー手術を強制的に施術され、変わり果てた自分の人生を壊したその医師を殺そうとした結果、医師の妻と母親を殺害するという事件が起きた。 このような経緯もあり、人権運動が活発化したことや、1960年を過ぎると精神病患者には薬物治療が主流で行われるようになったこと、1975年に日本精神神経学会が否定したことなどから、衰退していき、現在ではロボトミー手術は行われていない。 しかし、薬物治療による効果が見えない患者などで生命の危険もある場合、脳に電気刺激を与える電気けいれん療法は現在でも行われおり、精神病やアルツハイマーが脳の病気である以上、これからも研究は続けられていくだろう。 動物愛護法の観点からラットなどによる動物実験に対しても禁止の声をあげる人がいる一方で、医療の発展のためには多少の犠牲は止むを得ないという考えも理解できる。 どちらが正しいかはわからないし、これからも議論は続くだろう。 ロボトミー手術は、決して歴史上忘れてはいけない、そして繰り返してはいけない出来事である。 関連記事:.

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